2018年04月13日

ブローニングは永久に不滅?

前々回の予告通り、我輩の武器庫に新しく仲間入りした銃器の紹介です。
ところで最近、サバゲーの過去記事を見ていたらコイツが販売された頃、
「次はコレを買うぞ!」って何回か記事に残しているんですね我輩。
という事はコレを手に入れてしまったというこの流れ、ある意味運命だったのかもしれない。



同志たちよ、BAR M1918というライフルをご存知かな?
ウィンチェスターM1887やガバメントやM2重機関銃等の
多数のベストセラー銃器を開発した銃器界の巨匠にして鬼才、
ジョン・モーゼス・ブローニングが第一次世界大戦の最中に生み出したライフルです。

ていうかこの人が現在の銃器の大半の機構を開発したと行っても過言ではないという。

フルオートで弾を撃ち出せる武器が据え付け式の機関銃ぐらいしか無かった時代に、
持ち運び式のフルオートライフルを作ったブローニング、恐るべし。
なお、BARはブローニング・オートマチック・ライフルの略で、
「バー」と読むのではなく「ビーエーアール」と読みます。


最近「アローダイナミックのBARが気になる」とブログに書いたところ、
その記事を見た同志ピーマン職人が「シュババババ!」と速攻で
「オレBAR要らないんで、買います?」とLINEしてきたんですね。

我輩も気にはなっているものの、喉から手が出る程欲しいわけではなかったんで、
「ま、とりあえず現物見てから考えますわ」とお茶を濁していたんですが、
とある日の吉六会の夜会の時にピーマン職人がBARを持参してくれた挙げ句、
「金は後でいいから、そのそびえ立つクソを持って帰ってくれ!」と吐き捨てるように告げ、
我輩の意思と物欲を完全に無視した状態でBARが手元に来てしまったのです。

ま、要するに使いものにならないので引き取れって事だったんですね。
あと、デカスギィで置き場に困っていたというのもあるのかもしれませんが。



アローダイナミックのBARは米軍最終型の
1918A2と呼ばれるものを電動ガンでモデルアップしたもので、
以前VFCが販売していたモデルの廉価版的なブツです。

新品価格は大体38000円ぐらいの模様ですが、大半の店では取り扱いなし。
フォースター系列ぐらいしか置いていないみたいですね。

全長は120cm強、M14よりも若干長いです。そして何度も言うけど重い(6kg)。
まあコイツは今で言うM60やM240みたいな位置付けの武器なんで重いのは仕方がない。
ていうかコイツがデビューした当時、フルオート撃てる武器はどれもクソ重いのが普通で、
10kgを切る重量(約9kg)だったBARは比較的軽い部類だったそうな。

実銃の口径は7.62mmですが大半のサバゲーやってる連中が知っていると思われる
薬莢長が51mmの308ではなく63mmの30-06と呼ばれるやつです。
(ブローニングM1919やスプリングフィールドM1903、M1ガーランドと同じ弾薬)

BARは第一次世界大戦~ベトナム戦争初期の米軍の武器ですが、
自衛隊でも米軍のお下がりを「30口径自動銃」という名称で使っていましたし、
(10年ぐらい前までは航空自衛隊の基地の武器庫の片隅にあったそうな)
南ベトナム軍やベトコンも使っていたので汎用度はそこそこあるようです。

外観の特徴はクソ長いバレル、銃口付近にそびえるバイポッド、
そしてピストルグリップのないクラシカルな形状。
現代の銃器のような人に優しい設計とは程遠いシロモノですが
我輩的にはこの古臭い外観がたまらない。
でもやっぱ、構えにくいし撃ちにくい。

使われている素材は大半がダイキャスト。
鉄はバイポッドとショルダーレストとマガジンぐらい。
そしてストックやハンドガードは樹脂製です(オプションで木製ストック有り)。



そこそこのお値段の中華電動ガンの例に漏れず、
アローダイナミックBARも塗装や全体の仕上がりはかなり適当です。
フラッシュハイダーやフロントサイトの塗装は
分厚くもったりしていてシャープさに欠けます。

バイポッドは鉄製ですが、錆びてます。
多分新品当時からこんなもんだったんじゃないかな?
余談ですがこのバイポッドだけで1kgぐらいあります。



バイポッドを展開するには根元の蝶ネジを緩める必要があるのが
BARが古い時代のライフルである証です。
スプリングでロックがかかるなんて親切設計、何処にもありません。

バイポッドは写真のように伸ばして使う事も可能ですが、
戦場でいちいち蝶ネジ緩めて伸ばしてまた締めるなんて愚の骨頂ですし、
我輩的には足なんて「あんなもの飾りです」なので
実際の戦場でそう使われていたようにバイポッドは取り外します。



スリットがないハイダーって、実際効果があるのかなぁ?
ていうかこのハイダー、パーティングラインが残ってるのが気になる。
でも塗装が結構分厚いのでサンドペーパーがけするの面倒くさそう。

バイポッドを外すのは逆ネジでねじ込まれているハイダーを外せば外れます。
ハイダーの根元は14mmなので大抵のハイダーが取付可能です。



先程も言いましたが、各部の仕上げがよろしくないのが中華クオリティ。
前方のスリングスイベルがガタガタでみっともないという始末です。
ネジは締まっているけど、何か斜めっている。
取り外してプライヤーと格闘して少しマシな角度に修正。



実銃では木製のハンドガードは樹脂で出来ています。
しかもこの樹脂ハンドガード、厚みがなくてペコぺコしているしモナカ構造。
木目調の仕上がりもコレまた微妙というか、所詮プラ。

木製ストックに買い替えたいけどそれを買う前に
ピーマン職人に払う本体の金を捻出しなければ・・・

キャリングハンドルも樹脂製ですが、バレル取付部は鉄製。
ただこのキャリングハンドル、ガッチリ締め付けると完全に固定されるし、
可動する程度に緩めても綺麗にスイングしない。
この角度で完全に固定してしまったほうがよろしいのかな?

ところでBARのキャリングハンドルって第二次世界大戦末期に採用されたらしいですね。
だから二次大戦装備でキャリハン付いているのはオカシイとの事。
でもBARって重たいからキャリハンで持ち運ぶ方が楽なんですよ。
我輩は自衛隊装備或いはベトコン装備で使うんでキャリハンは付ける方向で。



メインフレームは比較的綺麗な仕上がりです。
サイドに出っ張っているチャージングハンドルは
弾倉取り付けていないと動かしてはいけないとのこと。
(理由は後程説明します)

セレクターのポジションはセイフティの他に2箇所ありますが、
AもFもフルオートポジションなのでセミオートでは撃てません。
(実銃ではココで発射速度がHIGHとLOWに切り替えられるようになっている)
クリックは結構ヌルっとしていて、緩いです。しかもセレクターぐるっと一回転するし。
その上、左に付いているのに持ち替えないと動かしにくいという不親切設計。

M14と同じ場所にセレクターがあれば便利だったのにねぇと言いたいですが、
この銃は今から100年ぐらい前の設計の銃、使い勝手を求めるものではありません。
そもそもこの銃が生まれた時代はフルオートで撃てるライフル自体が貴重な存在。

トリガーガード内前方に出っ張っているのはマガジンキャッチ。
強く押すと「ポコン!」と勢いよくマガジンが落っこちます。



樹脂製のストックはハンドガード同様肉厚が薄くペコペコしています。
本体への取り付けはしっかりしているようですが、少し頼りない。
バットプレートに64式やM14みたいなショルダーレストが付いているのが特徴。
ていうか64式やM14がBARを真似したというのが正しい。

BAR M1918A2ではストックが多少はスリムな樹脂製なので、
どーせならそれを再現すればよかったのになぁと思うんです。



ところでこのストックの後方スリングスイベルの側にある穴、何だと思います?
実はココにモノポッドを取り付けるようになっているんですね。
でも実際は手持ちで使われることが多かったので、使用例は少ない模様。



バッテリーはバットプレートを固定するネジを2本緩め、ストック内に収納します。
コネクタはミニサイズですがラージもウナギも大半のバッテリーは収納可能です。

但し、デフォルトではミニバッテリーでの運用を考えているらしく、
バッテリーを固定するためのスポンジが入っております。



フレームの反対側はエジェクションポートがあるだけ。
そしてこのエジェクションポートのカバーがまた、頼りない。
薄っぺらい金属板が被さっているだけという体たらくです。
余談ですが実銃のBARの発射機構はオープンボルトです。



チャージングハンドルを引くとホップ調整レバーが現れます。
前に押したら緩み、後ろに引くとテンションが強くなります。
そしてこの調整レバーがまた、動きが渋くて調整しにくいんだな。



リアサイトは立てなくても使えんことはないですが、
切り込みが小さくて狙いにくいので狙う時は立てた方が無難。
しかしテンションを掛けている板バネが弱く、すぐに倒れそうでプラプラします。

上下の調整はサイトの上のダイヤルを回し、
左右の調整は右側のダイヤルを回します。



マガジンはデフォルトでは190連。お値段は大体2500~4000円。
M14やG3並みにデカいマガジンなのにM4のショートマガジン程度の弾数。
それもそのはず、中に入っているマガジンがコレだもんwww。
しかもピーマン職人から渡されたブツはマガジンがぶっ壊れているという有様。



幸い、我輩の手元にM4ショート多弾数マガジンがあったので、
中身を移植することにしましたがそのままでは入らないのね。
写真のようにマガジン先端部分を削る必要があります。

話によるとこのマガジン、ハナっからクオリティ的に難ありなシロモノなので、
最終的にはマルイのマガジンをブチ込むハメになることでしょう。




さて、そのままM4ショートマガジンの具をブチ込んでも装弾数は190発のまま。
そんなんじゃ使いものにならないのでもう少し弾数を増やすべく、
マガジン後部のデッドスペースを活用するために
2cm✕2cmぐらいのプラ板を写真のように貼り付けてみました。


この加工により装弾数が240発に増えましたが、まだ足りねぇなぁ。
いっその事M14のマガジンを加工してブチ込んだ方がいいのかもしれませんが、
それをするとマガジンに対して余計な銭がかかるという難点。



アローダイナミックのBARはマガジン装填していない状態では
チャージングハンドルを動かしてはいけないという話でしたが、
その理由がチャージングハンドルのリターンスプリングが
マガジンハウジング内に飛び出してくるのと、
エジェクションポートのカバーを動かすアクションレバーが曲がるからなんですね。


こうなってしまうとマガジンが突っ込めなくなるので、使い物になりません。
(ドライバーとか突っ込んでガチャガチャすればどーにかならん事もない)



というわけでアローダイナミックのBAR、
気になるところを改善するために分解してみます。

まずはキャリングハンドルの取り外し。
ハンドルの握り部分にあるマイナスネジを外し、ハンドルを引っこ抜くと、
アウターバレルに固定されている部分が二分割で外せるようになります。



キャリングハンドルを外したらハンドガード付けに付近にある
レバーを180度回転させて引っこ抜きましょう。



レバーはハンドガード&ガスバイパス部分の固定ピンになっているので、
コイツを抜けば下回りが外せるようになります。





でもチャージングハンドルのアクションレバーやスプリングが外れないので、
チャージングハンドル側のアクションレバーを固定しているネジを外します。
(もう片方のアクションレバーのネジは分解しなくてもいい)
これで前の下回りが完全に分解できるようになります。



後ろ周りを分解するにはチャージングハンドル下部にある
分解ラッチを90度回してピンを引っこ抜きます。



ストックを下に向けながら引きずり出せばメカボックスとストック部分が外せます。
メカボックスだけ手を付けたい場合はココだけ外せばいいので、
整備性という点に置いてはなかなか優秀なやつです、BAR。



メカボックスを抜くとエジェクションポートのカバーが残っているので、
コイツも摘んで外に出してしまいましょう。
カバー自体はアクションレバーの切欠きと噛み合って
連動して動くだけなので完全フリー状態です。



アクションレバーが外れてしまったチャージングハンドルは
フリー状態になってしまうので勝手に外れます。



アウターバレルとチャンバーを外すためにはこの5本のネジを緩めます。



アウターバレルを前方に引っ張り出して外してしまえば
インナーバレルとチャンバーが取り外せるようになります。



チャンバーはAKのものと似ていますが、ホップ調整レバーの形状が違います。
そしてマガジンへの給弾部分が追加されて伸ばされているという。
ていうかこの赤いチャンバー、何で中途半端に黒塗りされてんのか不明だし汚い。
(追記:前オーナーのピーマン職人がココだけ赤いのが気に入らず塗装したとのこと)

インナーバレルは500mmぐらいの長さなので、ステアーAUGと同じぐらいです。
チャンバーパッキンは多分、ピーマン職人のことだから既に交換済みであろう。
中華電動ガンを分解したらまず、チャンバーパッキンは交換必須ですからね。



チャージングハンドルのリターンスプリングはデフォルトでこのような状態です。
コイツ、何で固定するものがない状態でブラブラしとるんじゃ?



リターンスプリングがブラブラしているのが腹立たしいので、
スプリングとガイドを固定するステイを取り付けることにします。
ホムセンで買ってきた幅10mmぐらい、高さ15mmぐらいのL字型の固定金具をネジ止めします。
この加工により、リターンスプリングがマガジンハウジング内に飛び出さなくなりました。



ハンドガードやストックは質感がわざとらしくて気に入らないので塗り直します。
サイドの固定ネジを緩めればハンドガードは分解可能です。



ストックは油性ニススプレーをぶっかけて
使い込んだ木製ストックっぽく仕上げてみました。
遠目で見ればプラストックよりはま、多少はね、マシな感じでしょう。



ストックの取り外しの説明を失念しておりました。
ストックはメカボックス部分のステイに固定されているので、
後ろの2本、反対側と合わせて4本を緩めれば取り外せます。

メカボックスにアクセスするにはロアフレームを固定しているネジを緩めればおk。
メカボックスはM14に似ていますが、モーターの取り付け角度が違います。



アローダイナミック製BARのメカボックスは
メインスプリングだけ単体で取り外し可能です。

スプリングを抜くにはメカボックス上部のピンを抜けば取り外せます。

メカボックスの方は既にピーマン職人が手を付けていたので、
残念ながら分解の写真はありません。
内部パーツはスプリング以外交換していないようですが、
メカボックスとギア洗浄、シム調整を施したとのこと。
そしてスイッチ直押しなのでFET増設。
やはり中華電動ガンのメカボはそのまま使うには難ありなようです。



昔新田原基地の航空祭で見たBARには64式のようなスリングが付けられていたので、
がらくた箱の中にあったKMの古めかしいスリングを取り付けました。
クソ重たいバイポッドは取り外し、キャリングハンドルはこの位置で固定。

7.4V 2250mAのリポバッテリーを接続しての発射速度は
ノーマル旧世代電動ガンより多少遅い感じですが、
初速は80m/s台を叩き出しているしホップもまともで精度もまあまあ。
弾が出る程度の性能は確保されているようなのでサバゲーで使えんことはないでしょう。

とはいえどもやはり近代的なライフルと比べると使い勝手に劣り、
重量的にもサバゲーで使うには少々重すぎるし、長すぎて取り回しが良くない。
装弾数的にもM4に劣るので火力勝負も厳しいところ。
好きでもなければ積極的に選ぶ必然性のない武器である事実は否めません。
正直、ヒストリカルサバゲー以外では出番のない武器です。

でもね、サバゲーに逝くと何処のフィールドでもM4系列しか見かけない。
勝ちに行くこと考えて使いやすい武器しか選ばないっていうの、つまんないと思う。
どーせならこういうバカみたいな武器使って勝ちを目指した方が面白い。
大人のサバゲーってそういう楽しみ方だと思うんです。

ところで、この手のクラシックな銃器を色々弄り回しているとね、
近代的な改修を施して面白くしてみたいって考えちゃうんです。

以前作ったPPSh41の近代化ヴァージョンみたいにね。



んで、BARについて調べてみたら既にコイツを近代化している銃があるんですわ。
HCAR(Heavy Counter Assault Rifle)というヤツ。
SCAR-Hがオモチャに見えてしまう存在感ですな。

フレームやディンブルの入ったバレルの再現は厳しいにしても、
ハンドガードやストックをそれっぽくしてみたり、
マウントやグリップを増設するのは出来ないことはない。
M14EBRとキャラが被るけど、趣味人としてはチャレンジしてみたい一品です。

100年近く経った今でも近代改修型が作られて愛されているというBAR、
やはりジョン・ブローニングは偉大であり、不滅の存在なんですね(小並感)。
  

Posted by 砥部良軍曹 at 00:25Comments(6)エアソフトガン