2013年04月22日

死にたい時は死ぬしかないのか?

先週末、共に宮崎で仕事をしていた我輩の後輩が亡くなったと連絡が来た。

昨年辺りに完全アウェイな宮崎から彼の地元の北海道に転勤し、
子供も2人目が生まれて気の利いた巨乳の嫁さんと可愛い?子供に囲まれ、
己のホームの地で順風爛漫な生活を送っているものかと信じていた矢先の話である。

話によると死の原因は精神的なものであるらしい。
彼の身に何が起こったのか、彼が何を考えたのか詮索する気はない。
自ら命を絶つ理由など己にしか必要のないものなのだ。

彼は努力家だが一見真面目というよりはふざけたやつだった。
我輩とは朝っぱらから下ネタで盛り上がって周囲を嫌な気分にさせたものだw
我輩が三沢に移動する日も頼んでいないのに勝手に見送りに来た挙句、
「にーのさんの泣くところを拝見に来ましたよwww」とか言いながら
鵜戸神宮の運玉が入ったお守りを我輩への餞別として渡しやがった。

しかし我輩以外の上司や嫁に対して誠実、仕事に対しても誠実、
でもただ真面目なだけでなくユーモアのセンスにも満ちた知性のある奴で、
確実に今後が期待出来るナイスガイだったので彼の損失は心の底から残念だ。

さて、人が自ら命を絶つと言う話を聞くとたまに居るのが
「死ぬ気になって頑張れば死のうなんて思わないはずだ!」という類の
それらしい綺麗事をほざきやがる奴が居るみたいであるが、
我輩に言わせればそれは人の痛みを理解出来無い自己中心的な詭弁である。

人間、死にたいと思った時に死ぬ以外の選択肢はそこにないのだよ。
死ぬという事はある意味目の前の苦難から楽になれる、解放される最高の手段だからな。
だから彼の死について惜しむ気持ちはあれど、どーにかならなかったのかとまでは考えない。

我輩なんか如何に己が死にたいと言う気持ちに駆られないようにする為に
次はあれしよう、今度はこれしようかと毎週色々考えながら生きているんだよ。
そーいう思考が止まった瞬間、多分我輩は絶望して死にたくなるからね。

そこでまた「死ぬ前に誰か相談する人は居なかったのか?」という意見が出てきそうであるし、
彼の職場では今頃そういう話になっているだろうと想像するのであるが、
本人が切羽詰っているとしか思えない状況下でそういう余裕はねぇ。間違いなく。
大体ね、死にたいと思う時点で自分以外の意見なんか聞く耳持たねぇんだ。

だからそういう人間の自殺を防ぐ方法は一つしかねぇ。
周囲の人間がその気配のありそうな人間捕まえてそいつの気持ちを考慮して、
そいつと腹を割って思考を理解した話題をしてやるしかねぇとね。

しかしね、世の中片肺切り落として二度と煙草が吸えなくても生きたい人間がいる一方、
30手前で肉体的にも充実しているはずなのに命を絶つ人間も居る。不思議だ。

でもそこでふと思ったんだ。
我輩なんかは常に死にたい気持ちで満ち溢れているんだが、
鯖芸部のリーダーとか野獣先輩とかコータロー氏とか愚痴山とかの
我輩の生命の源であるサバイバルゲームで関わる人が
今の我輩を支えてくれている気がするから今のところ死ぬ気はないんだが、
彼にはそーいう心の支えとなる人が居なかったんだろうか、とね。

因みに我輩的には家族は心の支えにはなりにくいな。どっちかというと負担だ。
子育てとか生活費とか嫁や子供のご機嫌とかストレスにしかなりゃしねぇ。
自殺の原因に家庭の事情は大いにありがちだからな。
嫌な話っていうものは家族には一番話したくないものだしな。
だからある意味、独身で趣味に満ちあふれた生活ってストレス少なさそうw

そういえば彼には音楽という実に素晴らしい趣味があったはずであるが、
それが彼の死を思い止まらせるには至らなかったのだろうか?
それとも仕事や家族が趣味を妨げる足かせになったのであろうか?
もしや・・・彼が愛するアーティストの誰かにリスペクトを受けて自ら死を選んだのか?

もういい、余計な詮索は止めよう。
彼の死をブログのネタにしているだけで不謹慎極まりないのに、
これ以上彼の気持ちにムチを打っても彼はもう戻らない。

少し話が反れるが、こないだ何かの雑誌を見ていたらとある被災者が
「私たち年寄りは先が暗くても人生が残り少ないからどうにかなると思えるかもしれないけど、
若い人はこの先どれだけ辛い思いをするんだと思うと死にたくなるんだろうね」と、
被災後の絶望に耐え切れず命を絶つ若い人の気持ちを代弁していたのが、
まさに彼の死ぬ前の気持ちそのものなんじゃなかろうかと思えた。

ただね、残された家族はどうするんだって気持ちはある。
でも家族の事を考えて辛くなったのかもと思うと責める気にもならねぇ。
辛さから解放されたであろう今、「ゆっくり休め」が彼への一番の言葉なのかな?
とりあえずお前から貰ったお守りはいつまでも大事にしとくと約束する。


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Posted by 砥部良軍曹 at 17:34│Comments(0)演説
 
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