2017年01月08日

お前、実はただの雑草だろ?

1月7日は七草粥の日、日本人なら常識のお話ですよね?
でもね、青森に居た頃、ふと思ったんですよ。
「冬の深い雪に地面が覆われている状況下、
青森人はわざわざ雪掘って草探してたのか?」とね。


現代社会のように春の七草がスーパーの野菜売り場にて
商品化されている時代なら日本全国七草粥食えるんでしょうが、
物流が全国区じゃなかった時代、雪の降る地域に住む人たちは、
果たして七草粥を食えたのかと思い調べてみたところ
やっぱり積雪地帯には七草粥なんて習慣、無い模様。

というわけで七草粥という習慣も恵方巻きと同じく、
商売人&メディアが物売るために意図的に流行らせたイベントで
実は関東辺りの限定的な一部地域の習慣であることが判明しました。

だから七草粥の習慣がない場所に住んでいる人は
わざわざ七草粥なんか食わなくてもいいと思います(正論)


因みに、青森の郷土料理掲載HPによると青森の各地域では七草粥ではなく、
“けの汁”というダイコン、ニンジン、ゴボウや凍み豆腐、こんにゃく等を細かく切り刻み、
味噌汁或いは呉汁のようなものにブチ込んで作る汁物を頂くらしいです。

けの汁の“け”とは毛ではなく“粥”という意味があるとか?

多分コレは、平安時代ぐらいからあるという七草粥の行事を、
(元々は宮中で正月十五日に、米、麦、小麦、粟、黍、大豆、小豆の
七種類を入れた七種粥(ななくさがゆ)を食べる供御(くご)の粥の行事だそうな)
北国の方々が実施しようと思ったけど命がけで雪を掘って草探すのがアフォらしい、
大体、長生きを祈願する行事のために命を落とすのは本末転倒じゃねぇか!
そう考えた北国の先達ならではの知恵なんでしょうね(適当)。

他の地方でも、わざわざ春の七草じゃなくても7種類の野菜を入れればいいとか、
粥に小豆を入れたものを食する地方とか、粥ではなく汁や雑煮を食うところとか、
1月7日ではなく15日に実施するところとか、様々なようです。

お前、実はただの雑草だろ?

我が家では一応というか、これも1つのイベント的な扱いで七草粥食うんですが、
我輩の出身地である福岡(博多)の方では残念ながら七草粥ではなく
春の七草にかつお菜とゲイ肉、もとい鯨肉をブチ込んだ七草汁を食う模様。

ほほー、かつお菜って雑煮だけじゃなくてそういう使い方もあるんだ。

そして宮崎では七草粥ではなく、七草雑炊が一般的な模様。
具は別に七草に拘らず、7種類の野菜なら何でも宜しいみたいです。
宮崎のお隣、鹿児島でも薩摩、大隈共に7種類の具を入れた七草雑炊を食べるのが主流らしく、
具材は七草ではなくあり合わせの野菜、他に鶏肉を入れる事もあるそうです。

でもまあ、七草粥という習慣が全国レベルで一般化した現代社会、
そこら辺にあーだこーだとケチを付けるのも大人げないので素直に七草粥作りますわ。

しかしいっつもこの七草セット買う度に思うんですがねぇ、
この中に入っている七草ってコイツのために栽培しているものなのかなぁ?
それとも、畑に生えた雑草から厳選して誂えたものなのかなぁ?

七草粥の作り方は簡単です。粥を炊いて茹でた雑草、もとい、七草を混ぜるだけ。
その前に春の七草についておさらいをしときましょう。

春の七草とは一般的にセリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、
ホトケノザ、スズナ、スズシロと言われていますが
どれが何であるのかまではあまり理解していないでしょう?

世の中の大半の方々は「スーパーに並んでいるもんなんだから食えるもんなんでしょ?」
というノリで何も考えずにそのまま粥にブチ込んで食っているんでしょうが、
コイツラの一部は明らかすぎるぐらいに雑草なんですよ。
ヒョットしたら実はただの草でしたな~んてこともありえる話なんですよ。

お前、実はただの雑草だろ?

というわけでちゃんと図鑑で調べながら仕分けしてみましたよ。
左から順にセリ、ナズナ(ペンペン草)、ゴギョウ(ハハコグサ)、ホトケノザ(コオニタビラコ)、
そしてスズナ(カブ)、スズシロ(ダイコン)、パックの中のやつがハコベラ(ハコベ)。

いやーこうやって改めて見てみると、セリとカブとダイコン以外は明らかに草だなこりゃ。

ペンペン草とコオニタビラコは若葉なら食えなくもなさそうだけど、
真ん中のハハコグサとかこれどう見ても草むしりの対象物だろコレ。
昔は草餅の材料に使っていたらしいけど、コレは食欲をそそるシロモノじゃねぇ。
食糧難にでもならねぇ限り、無理して食わなくていいかな。
実際、ハハコグサの生葉をかじってみたところ、明らかすぎるほど雑草の味でした。

お前、実はただの雑草だろ?

でもね、コイツラの中で一番雑草感ハンパねぇのはコイツ、
トベラ、じゃなくてハコベラですよ。
我輩自慢じゃねーですが過去に20冊ぐらい山菜の図鑑を買って読みましたがね、
山菜図鑑とかでコイツが食えるって記載している本見たことがねぇぞ?
それなのにこの山菜セットの中で結構な量入っているんですよ!

コイツも試しに生で食ってみましたけどね、やっぱ雑草だわコレ。
苦味はハハコグサより弱いけど、特別旨味があるわけでもなし。
大抵、山菜と銘打って売られている山草は独特の味わいがあるもんなんですがねぇ。

どーせならセリの含有量もう少し増やせってツッコみたい気分。
何か我輩、雑草の塊に金払ってしまったのかと行き場のない怒りと絶望感。

お前、実はただの雑草だろ?

ま、家族4人分の粥の量なんて精々1〜2合程度でしょう?
ていうか、粥って大量に食えるシロモノじゃねぇよな。
だから少量の粥にブチ込む量としてこの草の量は大杉漣。
じゃあハコベラはリストラの対象としても特に問題はないな!
つーわけで若芽の部分だけ摘み取って、下の茎とかは排除。

お前、実はただの雑草だろ?

コレぐらいの量の草なら米1合分ぐらいに適量です(確信)。
ていうかさ、ぶっちゃけ七草の中で味わいがあるのはセリぐらいで、
後は歯ごたえのアクセントでダイコンとカブがあればいいんだから、
この3種類の野菜だけ買ってきて作ればいいんじゃねって微妙に思ったり思わなかったり?

どーしても7種類の野菜入れなきゃ気分がどうとかいう場合は、
ほうれん草とか小松菜とか春菊とか三つ葉とかブチ込めばいいと思うんですよ。
各地方の七草の行事でも、春の七草に拘らない地域は結構あります。

お前、実はただの雑草だろ?

最近の炊飯器にはおかゆモードという便利な機能があるみたいですが、
こういう時の粥ぐらいは土鍋で炊きたいと思うのが心情というもの。
ウソです、本当はブログのネタにするためにわざわざ土鍋出しました。
しかも調理したのは我輩ではなく、嫁です。

その上、実は七草粥食ったの昨日じゃなくて今日の夜。
挙句の果てにその七草、イオンで半額で売っていたやつ。
でも、買ってきたのは7日だったんでギリギリセーフということで。

お前、実はただの雑草だろ?

晩飯に食らうのに粥だけというのはあまりにも侘しいのですが、
だからといって脂っこい肉を添えるというのもマッチング的にイカンと思い、
地鶏のタタキとさつま揚げとともに頂くことにしました。

本来は6日までに仕入れてきた七草を事前に刻み、
7日の朝に粥にブチ込んで食らうというのが七草粥のルールらしいんですが、

ソレをしなかったら鼻がもげるとか、チソチソ勃たなくなるとか、
災いが降りかかるなんてぇ話でもないんで、別にいいでしょう。

1月7日には雑草入りの粥を食う律儀な日本人がどれぐらい居るのか不明なんですが、
スーパーにあれだけ春の七草セットが売られているのだから、
一定数の日本人は七草粥を食らうことを日本の掟と捉えているのでしょう。

しっかし、七草粥の味は・・・うん、やっぱ普通に野菜が入った粥だな。
雑草だからと言って特別不味いわけでもない。
まあ今回は、意識して雑草をリストラしたのが功を奏しているのかもしれません。

でもやっぱ、七草買う時はできるだけ雑草率が低いものを選びたいと思った次第。


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Posted by 砥部良軍曹 at 23:54│Comments(0)めし
 
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