2020年06月13日

赤い戦闘服

今回の記事はこの動画をBGMにしてお楽しみください。

3度の飯より(以下略)を拝見している昭和生まれの同志は
かつてロシアという国がソビエトという国であった事を覚えていますか?
正式には「ソビエト社会主義共和国連邦」
アルファベットで書くと「USSR(ユニオン・オヴ・ソビエト・ソシアリスト・リパブリック)」
キリル文字で表記するとСССР(えすえすえすえる)。

昭和60年代、平成生まれの方にはあまりピンとこないですよね。
だってソ連が崩壊したのが平成3年の出来事、我輩が17歳の時ですからね。

我輩は赤嫌いの父上から「ソビエトは悪の帝国」的教育を受けて育ち、
「スポーツ選手を人体実験や怪しい薬で強化している」とか、
「旅客機でも間違ってソビエト領空に入ったら問答無用で撃ち落とされる」とか、
「国家に不満を持つ者は夜中突然KGBという組織がやってきて強制連行」とか、
「シベリアの強制収容所に送られた反乱分子は死ぬまで強制労働」などと言う
共産主義国家の恐ろしい話を小学生の頃から聞かされていたのですが、
いざ蓋を開けてみるとその話が「大体合ってた」というおそロシア。

しかしながら神秘的?なものに興味を懐きたがる高校時代になると
ソビエトに対する恐怖や嫌悪感よりは好奇心が沸き立ち、
グラスノスチやペレストロイカを経てソ連崩壊という歴史的な事態が起こったのも相まって
図書室でソビエトに関する本を探し、色々調べたものです。
幸い、我輩の母校の図書室は大量に本がありましたからね。
でも頭が悪すぎてマルクスの本はあんまり理解できなかったなぁ。

そして社会人になり、サバイバルゲームにのめり込むようになると、
ソビエトへの興味はサバゲーの装備に反映されるようになったのです。
しかしその当時の我輩のソ連軍装備の知識といえば、
悲しいことにタミヤのプラモの横に添える兵隊のセット程度。

我輩が本格的に冷戦時代のソ連装備の知識を蓄積する活動に突入するのは、
ネットで多種多様な情報がいくらでも手に入るまで待たなければなりませんでした。

そしてヤフオクに手を染めることによってようやくソ連軍装備を購入に至るのでした。

冷戦時代のソ連軍の戦闘服は大きく分けると3種類あります。
一つは第2次世界大戦~60年代後半まで使われていたM43、
そして70年代初頭から80年代に使われたM69、
最後に80年代~ソ連崩壊まで使われたM81となります。

現時点で我輩が所有しているのは冷戦真っ只中の頃のM69、
そしてアフガニスタン侵攻時に着られていたM81です。

赤い戦闘服

ソ連軍装備と言って真っ先に思いつきそうなのは
(ていうかソ連の戦闘服をふわっとでも思い浮かべられる
輩なんて微粒子レベルでしか存在しないと思われる)

薄茶色の戦闘服の肩に赤い階級章、
乗馬ズボンに長靴みたいな軍靴という出で立ちでしょう。

この「いかにも冷戦時代のソ連!」という雰囲気の戦闘服は
M69と呼ばれているもので名前の通り1969年から採用された戦闘服です。

尚、写真ではこの服装にAK47を持っていますが、
M69戦闘服が出回っていた70年代にもなると
ソ連軍ではAKMが主流になっていた(AKMは1959年に採用)ので、
厳密に言うとAK47は旧式化していているんですよね。

赤い戦闘服

しかしこの戦闘服、実は純粋な戦闘服ではなく、常勤服と呼ばれるものです。
M69常勤服の特徴は制服と戦闘服を兼ねた服であること。
だから派手な階級章や兵科章が付いているわけです。
第2次世界大戦の頃のナチスドイツ軍や日本軍のソレと同じですね。

常勤服は旧ソ連軍装備の中では数があまり出回っていないようで、
我輩もコレを見つけるまで10年の月日を掛けました。いやマジで。
気になるお値段は上下&階級章セットで12000円、安い!?

赤い戦闘服

肩に付いている赤くて派手な、サバゲーでは格好の的になりそうなのは階級章。
赤地にСА(「しーえー」ではなく「えすあー」と読む)が兵士の証です。
なお、このキリル文字の意味は不明。一説にはソ連軍という意味だとか?

キリル文字の上のリボンは下士官の階級に付けられます。
しかしこのリボンが付いた下士官の階級章って何処にも売っていないんですね。
一時期ヤフオクで見かけたこともありましたが、なかなか手に入るシロモノではありません。

サバゲーで軍曹を名乗っている我輩としてはやはり、
兵隊の階級章をつけるのが些か不満だったので、
雰囲気に合うリボン的な素材を手芸屋を回って探し、嫁に縫い付けてもらいました。
軍装コスプレをするとなると時として無いものを自作する必要性も多々あるので、
ミシンを使うスキルはあった方がいいですね。


階級章には他にも青(空軍)、緑(国境警備隊)、黒(工兵、砲兵)などがありますが、
サバゲーは歩兵の戦いなので赤い階級章を付けるべきでしょう。

襟についているのは兵科章で、これは歩兵の兵科章です。
でもソ連では歩兵って言わないみたいなんですよね。

赤い戦闘服

左袖に付けているのも兵科章。これは歩兵の兵科章です。

過去のソ連軍の解説では歩兵を「自動車化狙撃兵科」と言うみたいなのですが、
これはライフル射手と言うロシア語を「狙撃兵」と訳し、
ソ連の歩兵は機動車両で移動することからそう呼ばれるらしく、
走行車両やトラックで移動するSVD持った兵隊と言う意味ではないそうなのでご注意。

赤い戦闘服

制服を兼ねた常勤服のボタンは戦闘服には似つかわしくない金ピカです。
我輩的に金ピカで戦闘するのが許されるのはクワトロ大尉ぐらいなんですが、
当時のソ連は一体何を考えて金ピカボタンを付けたのでしょうかね?

基本的な着方としてはボタンは上まで全部止め、
学ランの襟の根元についているようなホックを閉めます。

赤い戦闘服

袖にも金ピカボタン。
このボタンは飾りボタンではなく、袖を広げることが出来るので、
一応暑い時は袖を捲ることも出来ます。

ただし、M69常勤服は制服の役目も兼ね合わせているが故に、
己の体型に合ったサイズを選択すると見栄え重視で
そこそこタイトなので綺麗に袖が捲れないという。

赤い戦闘服

ポケットは胸の内側に2つ、外は腰部分に2つ。
どちらも浅くて何かブチ込むのには向いていないサイズです。
昔父上から「軍服のポケットは飾りだ」と言うのを聞いたことがありますが、まさにソレ。

軍人たるもの、ポケットに余計な物を詰めるようなだらしねぇなな行為は許されんのです。

赤い戦闘服

ズボンは乗馬ズボンのような作りになっております。
要するに裾の部分に絞りが入っているんですね。
なのでチャリとか漕ぎまくってスネが太くなってしまった人にはかなりキツイです。

我輩は青森に居た頃、同じ職場のガチ筋肉野郎共から、
「にーのさん、腹は弛んでいるのにふくらはぎガチガチっすね」と言われるぐらい
ふくらはぎがパンパンな体型なのでこのズボンがキッツいの。

ベルトループが馬鹿みたいに細いので、一般的なベルトは使えません。
当時のソ連軍で使われていた実物のベルトを手に入れるか、
チャラ男のスーツの細いベルトみたいなのを探すしか無いでしょう。

赤い戦闘服

前開き部分はボタンで止めるのは戦闘服の基本事項。
ジッパーだと砂や泥を噛んだら開けられなくなるからです。
ポケットは前にスリットタイプが2つだけ、
膨らみもないのでハンカチ程度しか収納不可。

赤い戦闘服

膝部分は5角型の当て布で補強してあり、
この服が戦闘服として使用することを想定していることが伺えます。

赤い戦闘服

裾にはソ連戦闘服お約束の昔のジャージみたいな紐が付いております。
コレはズボンの裾が靴からはみ出すのを防ぐ為に付けられているもので、
現在のロシア軍の戦闘服にも取り付けられている、ある意味伝統と言うべきシロモノ。

赤い戦闘服

ポケットは前に2つだけ、後ろには胴回り調整用のボタンしか付いておりません。
調整ボタンは2つしか付いていませんが、これで10cmぐらいの調整幅があります。

前述のようにM69は足が細めなロシア人向けにふくらはぎ部分が絞られていて、
胴回りのサイズだけで服を選ぶと日本人には足回りがきついのです。

なので一般的な日本人サイズのスネをお持ちの方は
一つ大きめのサイズの服を買い、ズボンの胴回りを絞ればいいでしょう。


全体的に質素に纏められてはいますが、必要最低限の作りではある。
ソレが冷戦時代のソ連軍の戦闘服であり、共産主義の思考なのでしょう。


てんこ盛りの西側諸国の戦闘服に慣れると戸惑いを隠せない部分ですが、
コレもある意味、機能美だと考えることが出来れば、あなたも立派な共産趣味者です。

赤い戦闘服

冷戦真っ只中のソ連軍の戦闘服はもう一つあります。
当初、制服と戦闘服兼用で2度美味しいと言う思考で配備された常勤服だったのでしょうが、
やはり戦闘用の服は必要であると思って作られたのであろうM69野戦服。

なお余談ですが、コレが出ると同時期に制服も新規に作られ、
スーツ型のものになり制服と戦闘服は別のものとなりますが、
常勤服も戦闘用として以後使われていた模様。

ソ連のアフガニスタン侵攻初期の頃はこの装備を着ている兵士が多く見られるので、
我輩的に「初期アフガン装備」というのはこのM69野戦服の事です。

赤い戦闘服

尚、異論があるものは問答無用で粛清。
初期アフ装備といえばソ連だろ常識的に考えて?

赤い戦闘服

写真の写りが悪くて白っぽく見えますが、実際はもう少し茶色です。
M69野戦服と常勤服との大きな違いは生地でしょう。
常勤服では制服に近い生地が用いられていたのに対し、
野戦服では後に説明するM81のような戦闘向きの丈夫な生地になります。

赤い戦闘服

戦闘服ということで大きく変わったのは階級章。
M69戦闘服では肩に付けられた分厚い布地の台座(コレが階級章になる)に
下士官ならダークグリーンのリボンをつけるのみとなります。
だから兵隊は何も付けなくていいので安上がり&楽です。

襟の兵科章も似たような生地の台座にピンで取り付けるタイプの兵科章を付けます。
とは言ったものの、この兵科章単品がなかなか出回っていません。
歩兵以外の工兵や砲兵、空軍や音楽隊の兵科章は時々見かけますが、
サバゲーで歩兵以外の兵科というのは些か場違いな気がします。

ボタンは常勤服と同じく、相変わらず金ピカ状態。
まあコレは未だに帝政ロシア時代のライフル弾である
7.62mm×54Rを使用しているソ連らしい使いまわし思考。

赤い戦闘服

ジャケットのポケットの数は常勤服と同じ。
常勤服のデザインをそのまま戦闘服に流用した結果ですね。

しかしその簡素さが後々不便であることに気がついたのか、
アフガニスタン侵攻後期に出回るM81戦闘服ではポケットの数が増えて改善?されます。

赤い戦闘服

ズボンの作りも常勤服と同様で、生地が違うだけ。
足が太いと圧迫感があるのも同じです。
服を選ぶ際は自身のウェストより少し大きめのを選んだほうが無難です。

赤い戦闘服

細いベルトループに前しか付いていないポケット、
後ろに申し訳程度のアジャスターと言う特徴も常勤服と同じです。

ココ10年間ソ連戦闘服を探してきた我輩のリサーチでは
冷戦時代のソ連の戦闘服で多く出回っているのはこのM69野戦服なので、
常勤服にするか、野戦服にするかという選択肢はあまりないと思われます。

寧ろ我輩のように、体型に合うのが常勤服しか見つからないという状況も。
余談ですがこのM69野戦服はサイズがきつくなり、ヤフオクで5000円で手放しました。

お値段の相場は時と場合と状態で変化しますが、
新品デッドストックは15000~20000円ぐらいで業者が強気販売しているのが普通。
しかも、軍隊成分80%以上のガッチガチのミリタリーショップか、
ロシア、ソ連軍装備専門の店でないと取り扱っておりません。

時々運が良ければ、かつての共産趣味者が己の持ち物を、
5000~10000円ぐらいでヤフオクやメルカリで流していることがあります。
なので中古を個人から仕入れるのが安上がりな方法ですが、
金額もさながら、体型に合うサイズがなかなか出回らないのも悩みどころです。

赤い戦闘服

それではソ連軍の制服、戦闘服のサイズについて説明しましょう。

ジャケット、ズボン共に左のポケット部分に「54-4」というような表記があります。
コレがソ連軍、ロシア軍の戦闘服、制服のサイズを示しています。

54はBWHを示す数字、-2は身長を示す数字です。
詳しくは下記に記載しますので、ご確認あれ。

寸法
46・・・バスト88  ウエスト76  ヒップ92 
48・・・バスト92  ウエスト80  ヒップ96
50・・・バスト96  ウエスト84  ヒップ100
52・・・バスト100 ウエスト88  ヒップ104
54・・・バスト104 ウエスト96  ヒップ108
56・・・バスト108 ウエスト100 ヒップ112
58・・・バスト112 ウエスト104 ヒップ116
60・・・バスト116 ウエスト108 ヒップ120

身長
1・・・155~160cm
2・・・160~165cm
3・・・165~170cm
4・・・170~175cm
5・・・175~180cm
6・・・180~185cm

上記の表から54-4というサイズはB104/W96/H108、
身長170~175cmの体型に適合することが解ります。


赤い戦闘服

我輩の場合は身長159cm、胸周りと胴回り95cmぐらい、
ケツ回り及び腹回りは100cmぐらいなので、
54(B104・W96・H108)-1(身長155~160)が適切なサイズとなるのですが、
今までソ連軍の戦闘服を探していて-1と言うサイズが出回っているのを見たことがなく、
一番低身長サイズでも-2からしか無いので54-2が適切なサイズとなります。

但し、ズボンの裾のサイズが太めの物を望む場合は、
ひとつ上の56サイズを探すことになります。

しかしながら一般的に出回っているソ連軍の戦闘服は
48-4や50-3といった身長170cm以上で胴回りが90以下サイズばかりなので、

我輩のような歪な体型の人間は大きめの適合サイズが出てくるのを
じっくりと時間を掛けて気長に待つしか無いのです。
一般的な体型の持ち主ならば、そういう苦労はしなくて済むのですがねw

ソ連軍装備の道は、サイズの合う戦闘服を探す時点でかなりの苦労がありますが、
決められたテンプレートがあるのでそれに従って揃えばいいという点では、
己のセンスが問われるストリート装備やPMC装備と比べると楽ではあります。


人と違う装備、人が目をつけない装備に手を出すという思考は、
己の個性を一層際立たせて確固たるものにする手段のひとつです。
3度の飯(以下略)を見て我輩のような共産趣味者が
もっと増えればいいと願いながら今回の記事を締めくくります。

尚、もう一つの赤い戦闘服、M81については後日記事をまとめてアップします。


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